10歳で世界的に有名な音楽大学である、カーティス音楽院に合格した吉村妃鞠さん。
出場するコンクールはすべて優勝し、5歳からオーケストラと共演し、
世界中からオファーが絶えないプロバイオリニストです。
今回は吉村妃鞠さんが通うカーティス音楽院についてや留学生活についてまとめてみました。
カーティス音楽院とは
カーティス音楽院は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィアに本部を置く音楽大学です。
1924年創立、1924年大学設置で100年の歴史があります。
音楽院の中でも入学は極めて難しく、毎年合格者は160名という狭き門で合格率は4%とのことです。
ほぼ一世紀にわたり、カーティスは、小規模な学生の一人ひとりに、
200 を超えるオーケストラ、オペラ、ソロからの実践的な教育を提供しており、
「実践して学ぶ」哲学と、現役の音楽家を高い割合で含む教員陣による個別指導が特徴的です。
学生と教員の比率は4:3とカーティスの有名な教授陣からの手厚~い指導を
すべての学生が受けることができるのも魅力です。
どうやって入学するの?入学条件は?
世界難関音大でもあるカーティス音楽院にはどのように入学できるのでしょうか?
基本的な流れは以下のようです。
出願申請
↓
書類選考
↓
オーディション
①出願申請
まずは入学する意思表明を大学に提出します。
カーティス音楽院のホームページに出願ページがあるのでそこから申請ができます。
出願と同時に必要書類も準備します。
必要書類には個人情報を求めるものから、小論文のようなもの、参加したコンサートやリサイタルの情報、
指導者や音楽家3名からの推薦状など、音楽家としての実績がいるようです。
用意する書類たくさんあるわ・・・
また入学にはいくつかの条件があります。
まずは以下のような基本的な入学要件を満たさなくてはなりません。
・高校および大学の学業成績の最新の公式成績証明書、
・オプションの SAT テストのスコア
・標準英語技能試験の結果
SATとは?
アメリカのCollege Boardという教育機関が運営している大学受験のための統一試験。
SATの特徴は、TOEFLや英検など英語力を測る語学試験と違い、学力を測る試験で高い英語力はもちろん、読解力や該当科目への深い理解も求められます。アメリカの大学へ留学する場合は受験するのが基本。
妃鞠さんの場合は、小学生での入学ということだったため、
初等教育・中等レベルの教育を並行しなくてはならず
その準備も必要だったのではないでしょうか。
年少の生徒は、カーティスで学業を続けながら、州法に従って初等学校または中等学校に同時に入学する必要があります。生徒には、学区の公立学校に入学するか、私立学校に入学するか、サイバースクールやオンラインスクールに入学するか、自宅学習を受けるかの選択肢があります。
ちなみに日本で妃鞠さんは慶應義塾幼稚舎を小5で一時退学しているようです。
②書類選考
書類選考が通過すると次はオーディション(面接)の招待状が届きます。
オーディションは例年2月3月に現地のフィラデルフィアのキャンパス内で行われます。
③オーディション
オーディションでは事前に録音された提出物、面接、対面での実演で構成される場合が基本となっています。
事前審査では演奏を撮影して提出するようなのですが、すべて楽譜を見ないで演奏しなければいけないようです。
・大協奏曲からの一楽章
・カデンツァを含むモーツァルトの協奏曲からの 1 楽章
・バッハのソロソナタまたはパルティータからの 2 楽章
・パガニーニの気まぐれ
上記はほんの一例で希望するコースによって課題曲が指定されてきます。
ちなみにクラシックに無知な筆者はこれらの楽曲がどのくらい難易度が高いのか調べてみると・・・
「パガニーニの気まぐれ」はバイオリン熟練者でも「SSSランク級の難関曲」「神領域の楽曲」と
表現されるほどの難関曲のようです。
世界屈指の難関校なだけあり、入学への道は大変な様子です。
カーティス音楽院の学費は?
オーディションを無事通過し、晴れてカーティス音大生となれるのですが
世界屈指の入学難関校であるカーティス音楽院の学費はどのくらいかかるのでしょうか?
せっかく入学ができても学費が支払えないということになると悲しいですよね。
なんとカーティス音楽院では入学が決まると、学生全員に奨学金が全額支給されるとのことです。
入学の際に考慮されるのは「才能」と「芸術的将来性」だけということのようです!
吉村妃鞠の留学生活はどんな感じ?
現在妃鞠さんはフィラデルフィア中心都市でカーティスの建物に近い住居で家族と暮らしているものと思われます。
カーティス音楽院では、年少の生徒には親または保護者と同居することを要求しています。学生は 17 歳に達し、高校卒業資格または GED などの同等の資格を取得するまで、学生寮に住む資格がありません。
この規則は低学年の生徒の健康と安全を保護するためのようです。
実際、妃鞠さんはお母さんの手を触りながら眠りにつくようなので、母親の恭子さんも一緒に渡米しているでしょう。
親としてはもっと頼ってほしいときもありますが、寝るときだけはそばに来るんです。彼女なりにバランスをとっているのかな。「ひとり暮らししたいんだよね~」って言いながら私の手を触っていますから(笑)。
カーティスでの学びにはレッスン、コーチング、リハーサル、レコーディング、リサイタル、
またはパフォーマンスが夕方に暗くなってから行われることも多いので、音楽院担当者から
近隣の賃貸物件の斡旋をしてもらえるようです。
入学が決まった低学年学生の家族は学生経済援助担当責任者から連絡を受け、住居費に使用できる経済援助について話し合うことになります。学生経済支援担当ディレクターおよび学生生活・留学生担当副部長が、近隣の賃貸物件についてアドバイスいたします。
授業がひと段落するのがだいたい19時頃で、そこから学生は外に遊びに行くこともあるようですが、
低学年の学生はスタッフと一緒でなければ外出ができないようにもなっているようです。
子供を留学させる親としては、身近にサポートしてくれるシステムやスタッフがいてくれることは
安心なことだと思いました。
カーティス音楽院での生活はどんな感じ?
大学では毎日最低8時間以上の練習をしているようです。
こちらは担任のアイダ・カバフィアン先生との授業風景
教室・・・美しすぎる
先生からはできるかできないかのぎりぎりのラインの難曲を課題に出され
楽曲数もとても多いそうです。
妃鞠さん自身も
これは手に負えない(難しさ&量)
と笑いながら言っていました。
たまに嫌になるときもあるけれど、今やらなかったら皆さんにいい音楽を届けることができないので頑張っています
しっかりしているなぁ!
アメリカのバイオリニスト アーノルド・スタインハート氏の前でレッスン風景。
とにかく毎日弾いて弾いて弾いてという日々のようです。
先生と1対1で過ごす時間も十分にとれるようで、授業を楽しんでいる様子がうかがえますね!
授業後もクラスメイトと自主練にも励む姿もありました。
カーティス音楽院ではどの学生も同じように日々練習に励んでいるようです。
毎日練習ばかりでは疲れてしまうので、息抜きに卓球や食事に出かけたり
リサイタルで演奏したり、学校内のイベントに参加したりとかなり充実しているようです!
クラスメイトと先生の距離感がよいですね!
年が離れているクラスメートばかりで気おくれはしない?
現在カーティス音楽院には日本人学生は妃鞠さんのみで、年上の人ばかりのようですが
音楽は年齢関係なく人と共通して話せる言語だと思っているのでとても楽しく生活できています
なんとも立派!
年齢は離れていても共に遊び共に学ぶ、アットホームな環境で音楽に打ち込めているようです。
まとめ
将来は人を感動させられるバイオリニストなることを目標にしている吉村妃鞠さん。
たくさんのレパートリーを増やすこと、
世界トップのオーケストラと共演すること、
たくさんの方々と共演できることを実現させるために日々練習に励んでいるようです。
また、友達やクラスメイトと切磋琢磨しながら大学生活をエンジョイしているようです。
これからもずっと応援しています!
最後までお読みいただきありがとうございました!